現在、北朝鮮への圧力を高めるため、アメリカ海軍の航空母艦である、原子力空母カール・ヴィンソン(Carl Vinson)が朝鮮半島に展開しようとしています。
更に同じく原子力空母ロナルド・レーガンも横須賀基地に配備されておりかつてないほどの緊張状態となっています。
カール・ビンソンの名前もテレビで目にするようになってきましたね。
原子力空母カール・ビンソンとはいったいどのような物なのか?
そしてもし、北朝鮮と戦争になった場合、カール・ビンソンはどのような役割をするのか書いてみますね。
原子力空母カール・ビンソン
カール・ビンソンはアメリカ海軍の航空母艦でであり、ニミッツ級航空母艦の3番艦となります。
カール・ビンソンは1975年から製造され、1982年3月13日に就役していますので、40年近く前に製造された原子力空母となります。
2011年5月2日、アラビア海でアメリカ軍に殺害されたウサーマ・ビン・ラーディンの遺体が持ち込まれ、水葬とするため宗教儀式を甲板で実施されています。
空母航空団として90機を搭載可能となっています。
アメリカ海軍の搭載機はF/A-18Eホーネット、F/A-18E/F スーパーホーネット主力となっています。
北朝鮮への展開は
現在、カール・ビンソンの他にロナルド・レーガンが横須賀に配備されています。
有事の際には原子力空母2隻で展開することになるでしょう。
そして空母というのは単体では動きません。
常に複数の護衛艦艇によって構成されています。
1隻の航空母艦を中核に、5~10隻の護衛艦(水上戦闘艦、潜水艦)、1~2隻の補給艦から構成されます。
また空母には数十機の航空団(戦闘機攻撃機、早期警戒機、電子戦機、輸送機)、護衛艦は合計で300発以上におよぶ各種ミサイル(艦隊防空、個艦防空、艦対地、艦対艦、巡航、対潜、弾道弾迎撃)とLAMPSヘリコプターを搭載しており、その火力のおよぶ限りの空間を制圧・支配するものです。
つまり今回は2つの空母打撃群が極東アジアに展開していることになります。
またアメリカ合衆国のメッセージからは複数の原子力潜水艦の展開も想定されますので、アメリカの本気度が分かります。
カール・ビンソンは有事の起点になるか
可能性は極めて高いと思います。
北朝鮮はアメリカ本土への直接攻撃を辞さない、しかも核での攻撃を明言しています。
今までは周辺国だけの被害を考えていたアメリカがのど元に核を突き付けられ、脅しまで受けているのです。
彼らの国民性から到底受け入れられる挑発ではないはずです。
国際的立場がありますが、それを考えても行動に移す可能性が高いと思われます。
したがって、今回展開するカール・ビンソンとロナルド・レーガンの原子力空母が起点となっての有事発生を考えておく必要があるでしょう。
間違いなく日本にも何らかの攻撃があるでしょうから、直接被害にあわなくても最低限の水、食料を確保しておく備えが必要でしょう。